帯の技法
染め帯 そめおび
白生地に友禅染や型染め、絞り染め、臈纈(ろうけつ)染めなどを施したものを染め帯といいます。
カジュアルなものから華やかなものまで多種多様で、季節感や遊び心にあふれたものは、小紋や紬に合わせる洒落帯に、金彩づかいなどの豪華なものは準礼装にも使えます。
染め帯に用いる白生地は、縮緬や綸子、紬、麻などのきもの地と同じ素材を使うので、仕上がりは柔らかく優しい雰囲気になります。
そこに描かれる模様も季節感のあるものが多いので、季節に合わせて素材や柄を替えるのも、染め帯ならではの楽しみです。
●夾纈/きょうけち…板締めのこと。同じ模様を彫った2枚の板に、折りたたんだ布を挟んで締め上げ、彫った模様部分に染料を注いで染める技法。
夾纈と纐纈(こうけち)、臈纈(ろうけち)は奈良時代の代表的な染色技法で、「三纈(さんけち)」と呼ばれる。
●絞り/しぼり…糸で括ったりして防染する技法。大小に面を区切って絞り分けることで、柄を立体的に見せることができる。絞り帯は織りのきものと相性がよい。
●友禅染/すうぜんぞめ…友禅糊を用いて華やかな模様を染め上げた帯。手描き友禅と型友禅があり、どちらもはんなりとした優しい雰囲気。
●型染め/かたぞめ…白生地に型紙を置いて模様を表現する方法。